「クラフトビールは常温保存しても大丈夫?」
要冷蔵ラベルの見分け方や、18℃以内での保存条件、酸化・日光臭・再発酵を防ぐ実践テクまで徹底解説!
買ったその日から家飲み・アウトドア・通販輸送まで、冷蔵が難しい場面でも風味を守るコツがわかります。 本記事を読めば保存期間の目安やスタイル別の注意点、保冷バッグ活用術まで網羅し、初心者の方でも安心してクラフトビールを楽しめますよ。
クラフトビールは常温保存できる?
判断ポイントを先にチェックしよう

結論から言うと、多くのクラフトビールは「短期間なら条件付きで常温保存が可能」ですが、要冷蔵表示があるものや無濾過・非加熱タイプは基本的に冷蔵必須です。
判断のポイントは以下になります。
- ラベル表記(要冷蔵/冷蔵推奨の有無)
- ビールスタイルと製造方法
- 保管場所の温度と光環境
これがクラフトビールを美味しく飲み切る最善策です。 まずは瓶や缶に記載された保存指示を確認し、疑わしい場合は迷わず冷蔵庫へ。
要冷蔵ラベルの読み方「冷蔵推奨」と「要冷蔵」は全くの別物!
「要冷蔵」は品質を保つために 10 ℃以下での保管が義務づけられていることを示し、常温放置による再発酵や熱劣化と微生物増殖のリスクが高い製品を指します。
一方「冷蔵推奨」は、風味を最良に保つために低温が望ましいというメーカーの提案であり、短時間であれば 15 ℃前後の保管でも安全上の問題は起こりにくいという意味合い。
とはいえ後者でも香味の劣化は進むため、購入〜開栓までの期間が長くなる場合は冷蔵保存が無難です。
無濾過・非加熱ビールと熱処理ビールの違いとは?
無濾過・非加熱製品には生きた酵母が残存し、低温でも再発酵が起こることがあります。発酵熱と炭酸ガスで内圧が上昇し、グラスに注いだ際の泡立ちが異常に強くなる場合も。
一方、熱処理(パストリゼーション)を施したラガーや一部ペールエールは、酵母失活と微生物殺菌を済ませているため、常温流通に耐える設計。つまり製造工程を知ることで保存許容範囲を判断しやすくなります。

18 ℃以内・遮光環境なら短期保存OKな場合の条件
東京の春秋の室温(15 〜 18 ℃)かつ遮光可能な戸棚であれば、未開栓のまま 2〜4 週間程度は大きな劣化を感じにくいとの実験データがあります。 ただし開栓後は酸素曝露が一気に進むため、飲み残しは即日消費が鉄則です。
夏場の室温・気温が上がるリスクをどう回避する?
日本の夏季は室温が 25 ℃以上になる日が多いため、常温保存は避けるべきです。どうしても冷蔵庫に空きがない場合は、保冷剤を入れたクーラーバッグに収納し、日中でも 15 ℃前後を維持できる環境を用意しましょう。
350種類以上醸造!
Repubrewなら幅広いクラフトビールが味わえる!

ビールの基本を丁寧に積み重ねたからこそできる、冒険的で自由なスタイル、他にはない個性的なビール達が勢揃いしています。
「ないものを作り、新しい発見を届ける。」をモットーに、こだわりの原材料を駆使して、フレッシュなビールから常温保存OKなビールまで幅広く取り揃えています。 きっとあなたの好みのビールが見つかるのでは?
常温保存の美味しいクラフトビールなら
Repubrewの「本生」がおすすめ!

イタリアンピルスというスタイルのラガーでキレが特徴の「本生」。常温保存可能でストックしやすいのが嬉しいポイントです。
ですが、タップに負けないくらいのフレッシュさがあります。ぜひ冷蔵庫でキンキンに冷やしてから飲んでいただきたいです!
常温保存で加速するクラフトビールの
3大劣化要因と味への影響

クラフトビールの品質を左右する主因は酸化・日光臭・再発酵の3つ。それぞれが進むと香味バランスが崩れ、「買ったときと全然違う味」になるまでの時間が劇的に短縮されます。
酸化──紙箱臭・カラメル様フレーバーの発生
酸化はビール中のカルボニル基とアミノ酸、タンパク質等が持つアミノ酸基 とのメイラード反応)。
ポリフェノール類の酸化反応が起こり、紙箱や段ボールを想起させる香りと甘だれたカラメル様風味が出現。 常温では分子運動が活発なため酸化速度が2倍以上に跳ね上がるという報告もあります。
容器のヘッドスペースと温度管理で酸化を抑える方法
瓶や缶のヘッドスペース(空頭部)のガス置換率が高いほど酸素残存量は低下しますが、輸送時の振動や温度変化で溶存酸素が再度液中に取り込まれることがあります。
購入後はなるべく振動を避け、保管温度を一定に保つことが酸化抑制につながります。
日光臭──ホップ由来のスカンク臭の原因と対策
ホップのイソフムロンが紫外線に曝露されると、硫黄系の 3‑メチル‑2‑ブテン‑1‑チオール(MBT)が生成され「スカンク臭」と呼ばれる強烈な異臭を放ちます。
透明瓶はもちろん、茶瓶でも長時間の蛍光灯照射で発生し得るため、光遮断は必須条件です。
再発酵──活性酵母が引き起こす炭酸&アルコールの変化
活性酵母入りビールを 15 ℃以上で放置すると再発酵により炭酸ガスが増え、開栓時にビールが噴き出すだけでなく、アルコール度数が上がり甘味が減少。
味わいのバランスが崩壊するうえ、ボトル暴発の危険性も否定できません。
ビールスタイル別・常温保存の注意点

スタイルごとに主原料や醸造工程が異なるため、常温保存の許容範囲も当然変わります。
ホップ使用量が多いIPAは香り劣化が特に早いので注意すべし
IPAに多用されるシトラやモザイクなどのアロマホップはドライホップ製法をしているため、揮発性モノテルペンを豊富に含み、温度上昇で急速に揮散。
ダンク感や柑橘香が消え、苦味だけが際立った「ホッピーだが香らない」残念ビールになりがちです。
ヴァイツェンなど酵母入り生ビールは要冷蔵を厳守使用
酵母が生きていることでバナナ様エステルやクローブ香が生まれるヴァイツェンなどは、再発酵リスクが高い代表格。
輸送〜消費まで常に 4 〜 6 ℃で管理しないと、高温域で酵母ストレスが増幅し、硫黄臭を伴う異常発酵を引き起こす可能性があります。
熱処理済みのラガーは例外的に常温での流通が可能
一般的な日本の大手ラガーは 60 ℃前後・数十分のパストリゼーションを実施しており、常温での流通・保管が前提。
ただしホップアロマを強調したクラフトラガーは熱処理を弱めている場合もあるため、念のためにラベル確認は怠らないでください。
正しい保存&持ち運びについて
美味しさを守る実践テク

クラフトビールを最高の状態で楽しむには原理を知るだけでなく、日常的に実践できるルールを設けることが大切です。
冷暗所+縦置き+早飲みの三原則
- 冷暗所で 10 ℃以下をキープ
- 酵母や澱が沈殿しやすいようボトルは縦置き
- 購入から2週間以内に飲み切る
この三原則で鮮度劣化を最小化できます。
クール便や保冷バッグを活用した輸送のコツ
気温 25 ℃を超える季節の通販は、チルド配送を指定するだけで酸化と日光臭のリスクを大幅に低減できます。
店舗での持ち帰りは、保冷剤+アルミ断熱バッグで直射日光を徹底遮断するのがベター。
野外イベントや旅行時の温度管理チェックリスト
- クーラーボックス内部を 8 ℃前後に保つ
- 氷点下の保冷剤+新聞紙で紫外線もカット
- 飲む直前までクーラーボックスで保存する
クラフトビールの常温保存で
よくある疑問を一挙解決!

家飲みやアウトドアでの「これ大丈夫かな?」に即答します。
賞味期限切れでも飲める?安全性と風味の目安とは
未開栓で熱処理済みなら、賞味期限後 1 〜 2 か月でも健康被害の報告はほぼありません。ただしホップ香は半減し、モルトの甘味が突出しがち。
お酒にはアルコールが含まれており、苦味もあり、pHも低いため、炭酸ガスで嫌気的状態。その状態下であれば、賞味期限切れでも健康被害はありません。
現に100年前のビールを飲んだ方もいます。(※推奨はされていません)
生ビールの場合は期限切れ後の再発酵や酸敗の危険が跳ね上がるため、風味より安全面で速やかな廃棄を推奨します。
冷蔵庫に入れ忘れて24時間経過したビールの対処法は?
室温 20 ℃以下で光を避けていたなら、IPAを除けば大きな劣化は感じにくいケースが多いです。心配なら冷蔵庫で半日ほど落ち着かせ、澱が巻き上がらないよう静かに注ぐとダメージを軽減できます。
ただし真夏の 30 ℃超え環境下では酸化・日光臭の進行が早いため、あきらめて料理用に回すのも賢明な選択です。

まとめ
クラフトビールはラベルの「要冷蔵」表示と保管温度が鍵。18℃以下・遮光なら短期常温でもOKですが、酸化・日光臭・再発酵で香味が劣化します。
PAや酵母入り生は冷蔵必須、熱処理ラガーは例外的に常温可。冷暗所+縦置き+早飲みを徹底し、保冷バッグやクール便も活用して美味しさを守りましょう。
Repubrewでは、こだわりの原材料をふんだんに使用した個性豊かなビールを数多くラインナップしています。 クラフトビール初心者の方から玄人まで、きっと満足できること間違いなし!
ぜひ、一度公式サイトを覗いてみませんか?