気温がジワジワと上がってくるこの頃。夏本番も近づき、イベントも増えてきますよね? 夏のイベントと言えば「土用の丑の日」と「お中元」どちらも日本の夏には欠かせない文化です。
特に、Repubrewも縁がある静岡県三島市のうなぎ文化は、古来より三嶋大社の神池に棲むうなぎを「三嶋大明神の使者」として崇められていた背景もあります。
富士山の伏流水を活用した下処理技術によって雑味を取り除き、ふっくらとした食感と透き通るような風味を実現した「三島のうなぎ」が名物となり、全国的に知られるようになりました。
本記事では日本の夏に欠かせないこの2つのイベントを「三島のうなぎ文化」と「お中元におすすめのビール」という観点でご紹介していきます。
三島地方におけるうなぎ文化
神話と歴史が紡ぐ三嶋大社のうなぎ伝承

三島地方には、三嶋大社を中心に長きにわたり「うなぎは神の使い」として敬われる信仰が息づいており、その伝承が今日の食文化にも深く根付いています。
三嶋大社と「うなぎは神の使者」
静岡県三島市を代表する三嶋大社の神池には、古くから天然のうなぎが生息し、人々は「うなぎは三嶋大明神の使者」として敬い、池のうなぎを捕って食べることを禁忌としたと伝えられています。
高名な文献『日本永代蔵』の著者・井原西鶴も、「三嶋の約束」と詠むなど、三島の川や神池に群れるうなぎの存在が当時から人々に親しまれていたことを示しています。
鎌倉時代や戦国時代を経て、源頼朝が三嶋大社にて祈願し、社が武家の尊崇を受ける一方で、池のうなぎも「神の使い」として手厚く保護されたという逸話が残っています。
徳川二代将軍・秀忠が来訪した際には、家臣が神池のうなぎを食したが神罰を受けなかったため、以降「将軍の前では神罰は及ばない」とされ、神池でのうなぎ狩りが黙認されたという逸話もあり、江戸時代を通じて「三嶋大社のうなぎ」は人々から神聖視され続けていました。
明治維新以降に解かれた禁忌と食文化の定着
1868年の明治維新により新政府軍が三島を通過した際、禁忌を知らない薩摩・長州の兵たちが自由にうなぎを捕獲・食用し、その後罰を受けなかったことを知った三島の住民も次第にうなぎを食べるようになったと伝えられています。
この出来事を契機に、三嶋大社近隣ではうなぎ食が広まりましたが、養殖や商業的流通が整備されるには戦後まで時間を要しました。
それでも現在では三島市内に約20軒以上のうなぎ料理店が軒を連ねる「うなぎ横町」と呼ばれるエリアが形成されています。
三島市観光ガイドブックでも「三嶋大明神の使者ゆえ捕ってはならぬとされたうなぎが、今や市の名物料理として根付いている点が歴史的にも興味深い」と紹介されています。
三島のうなぎが絶品の理由とは?
伏流水が育む奥深い風味と伝統技術の融合

三島うなぎのおいしさの秘密は、富士山伏流水の活用と代々受け継がれる調理技術、そして炭火焼きと秘伝タレの組み合わせにあります。
富士山伏流水を活かした下処理技術
三島うなぎの魅力を支える最重要要素が、富士山の伏流水を用いた下処理技術にあります。
伏流水による余分な臭みの除去効果
三島市内では、富士山の雪解け水が長い年月をかけて浸透し湧き出す「伏流水」が豊富に供給されています。 この伏流水は微細な分子構造で酸素を多く含む「活性水」として知られており、うなぎの下処理に最適とされています。
多くの店舗では、活性水を地下40mからくみ上げ、うなぎを2~3日間泳がせることで、生臭さや泥臭さを取り除きながら、うなぎの旨み成分を保持する手法を採用しています。
伏流水で下処理されたうなぎは「余分な脂がほどよく抜け、身が締まりながらもふっくらとした食感になる」と評価され、しつこすぎない上品なあっさり感が高評価を得ています。
ミネラルバランスがもたらす「ふっくら感」
富士山伏流水にはカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが適度に含まれており、これがうなぎの血合いや脂肪を引き締めつつも、たんぱく質を損なわずふっくらとした身質に仕上げる理由とされています。
その結果、口に含んだ際に「ほろほろとほどける柔らかさ」と「皮目の程よい弾力感」が同居し、うなぎ本来の風味を最大限に楽しむことができるようになります。
三島を代表するうなぎ料理店2選!
老舗から新鋭まで、名店の歴史と味をご紹介
三島には古くから続く老舗から、近年脚光を浴びる新鋭店まで数多くのうなぎ店が存在し、それぞれ独自の工夫で三島うなぎの伝統を守りつつさらに進化させています。
老舗「うなぎ桜家」(創業安政3年)
安政3年(1856年)創業の「うなぎ桜家」は、三島広小路に店を構える老舗の名店です。店内は歴史を感じさせる和の趣を残し、客席からは源兵衛川沿いに湧き出る伏流水のせせらぎが聞こえるロケーションが魅力。
桜家の特徴は、白焼きの工程を省き、開いたうなぎを3~4日間伏流水に泳がせる下処理によって独特の軽やかな食感を実現している点です。
注文を受けてから焼き上げる「うな重」は、外はカリッ、中はふっくらとした仕上がりが常に評判を呼んでいます。
また、秘伝のタレは「かるみ」のバランスを重視し、創業当時から変わらぬレシピで仕込まれており、地元のみならず遠方から訪れる客をも虜にしています。
「寿司・うなぎ処 京丸」~ホテル併設の高級感と新鮮ネタ~
三島市一番町にある「寿司・うなぎ処 京丸」は、富士山三島東急ホテル併設の店舗であり、うなぎだけでなく地元近海で獲れた鮮魚を活かした寿司も提供するハイブリッドな高級店。
京丸ではうなぎを伏流水で下処理した後、関東風の蒸し焼きスタイルで肉質を一層柔らかく仕上げるため、身がとろけるような食感とともに、上品な甘辛タレが深く染み込む仕込みとなっています。
また、店内には個室やカウンター席が完備され、接待や会食にも最適な落ち着いた雰囲気が整えられており、観光客はもとよりビジネス利用にも定評があります。
三島で味わう土用の丑の日の風習
夏の風物詩として定着した
三島の丑の日行事

「土用の丑の日」は三島でも祭りのように盛り上がり、老舗から新進気鋭の店までが限定メニューや特別営業を行い、一年で最も熱気に包まれる日となっています。
土用の丑の日とは?由来と江戸時代の販促術
「土用の丑の日」は立秋前の約18日間の「土用」にあたる日の中で「丑」の日にうなぎを食べる習慣です。江戸時代に平賀源内が夏バテ対策として「土用丑の日にうなぎを食べると夏を乗り切れる」という広告を考案したことから庶民に広まりました。
当時はうなぎ屋が客足に悩んでいた夏季に、丑の文字を縁起に掛けた販売戦略が功を奏し、以降「土用にうなぎを食べる」習慣が定着したといわれています。
三島市内のうなぎ店が迎える「土用丑」の盛り上がり
三島市内のうなぎ店では、土用の丑の日前後には予約が集中し、特別メニューや限定セットを用意して繁忙期を迎えるのが常です。
多くの老舗店では「土用丑の日特別営業」と銘打って前日からうなぎを伏流水に浸すなどの仕込みに力を注ぎ、当日は開店前から行列ができるほどの賑わいを見せます。
予約殺到の背景と限定メニューの内容
特に「うなぎ桜家」や「京丸」などの有名店では、土用丑の日限定の「特製うな重」や「うまきセット」さらには地元の野菜や季節の食材を組み合わせたコース仕立てのメニューが登場し、毎年早々に完売するケースも。
また、一部店舗では「昼夜2部制」や「完全予約制」を導入し、混雑を緩和しつつ品質を維持する工夫もなされており、来客は事前予約が必須となっていることが多いです。
地域一体の「三島うなぎ土用丑フェア」
近年では三島市観光協会や商工会議所が主催する「三島うなぎ土用丑フェア」が開催され、市内飲食店やお土産店を巻き込んだスタンプラリー、SNS投稿キャンペーンなどが実施されています。
フェア期間中は参加店舗でうなぎを注文するとスタンプが押され、一定数達成するとオリジナルグッズや割引クーポンがもらえるため、三島観光と合わせて周遊を促す仕組みとなっています。
これにより、三島駅周辺だけでなく商店街や地元直売所などへも人が流れ、地域全体の経済効果を高める取り組みとして好評を博しています。
お中元文化とビールギフトの関係性

ここからはもう一つの夏のイベントである「お中元」について解説します。
お中元はご先祖供養や季節の行事としての性格を持ち、やがて商人文化の中で顧客への感謝を示すプロトコルとなりました。 その中で、夏の厳しい暑さを和らげる意味合いからビールが好まれるようになり、贈り物として定着していきました。
中国の中元供物習俗から室町時代の日本へ
お中元の起源は、中国の道教における「中元(旧暦7月15日)」の祭礼で、地官賜福(地の神に罪を許してもらう)を願い、供物を捧げる習慣が始まりとされています。
この供物習俗が奈良時代の日本に伝来し、室町時代には盆行事の一環として親が子へ、子が親へと食料(魚介・野菜など)を贈る風習に発展したといわれています。
戦国期以降は、仏教行事と商人文化が融合し、江戸時代には有力商人が得意先へ「御礼」として粗品を配る形で庶民にも広まり、「お世話になった人への感謝」という意味合いが強まりました。
江戸時代の商人文化が支えた贈答習慣
江戸時代になると、要所要所の取引先に感謝を示すための贈り物は商習慣の一部となり、お中元・歳暮の時期には素麺や干物などの日持ちする食品が主流を占めていました。
室町時代以降、「お中元は7月上旬から下旬までに贈る」など明確な時期が定着し、地域差はあったものの「夏の節目に感謝を伝える文化」が全国に浸透。
当時は実用品が重宝され、蚊帳や浴衣、生糸なども贈り物として人気を博していました
7月~8月に贈る意味と地域差
現代のお中元は、暦の七夕を過ぎた7月上旬から15日頃までを関東地方、関西や九州では旧盆に合わせて8月中旬までが贈り時の基準とされることが多いです。
この時期は夏の暑さがピークに達するため、「暑気払い」の意味合いが強く、相手の健康を気遣うための贈り物が選ばれる背景があります。
特にビールは冷やして楽しむ飲料として「夏に最適なギフト」として季節感にマッチしているため、贈答品として連想されやすいのです。
企業・取引先間でのビジネスマナーとしての位置づけ
企業や取引先の間では、お中元は「上半期のお礼と下半期の取引継続を願う重要なコミュニケーション手段」として定着しており、ビジネスマナーとして欠かせないイベントとなっています。
例えば同僚や上司には5,000円~10,000円の礼節あるギフトが目安とされ、取引先には相手企業のブランド力や業界トレンドを踏まえた品選びを行うことが推奨されます。
このように、お中元でのビールギフトは単に「飲み物」を贈るのではなく、「企業としての礼節」「感謝と今後の良好な関係継続」を示すビジネスツールとしても機能しています。
お中元ギフトとしてビールが選ばれる理由とは?
季節感、世代の幅広さ、保存性が支持されている

ビールは冷たくして楽しめる夏の飲み物であることや、幅広い世代に受け入れられる嗜好品であること、保存性の高さと配送・保管の手軽さというメリットがあり、お中元ギフトとして最適とされています。
「冷たいビール=暑気払い」のイメージ
ビールは「夏=冷たい飲み物」の代表格であり、蒸し暑い時期に喉を潤す爽快感が「暑気払い」に最適とされます。
昭和40年代には冷蔵庫の普及率が50%を超え、1971年には90%を突破したことで家庭で冷えたビールを楽しむ文化が急速に広がり、それに伴いお中元ギフトとしての需要が顕著に伸びました。
特に、1963年には朝日新聞が「ビールがお中元の主力商品にのし上がってきた」と報じたほど、夏場の贈答品市場においてビールは圧倒的な地位を獲得しました。
受け取る側が手軽に楽しめる手土産としての利便性
ビールは気軽に開封でき、その場で冷やして提供すれば家族や来客とすぐに楽しめるという手軽さがあるため、受け取る側にも負担が少ないのも特徴。
贈答用の化粧箱や包装は段ボール製やプラスチック製が一般的で持ち運びやすく、遠方の取引先や親戚にも配達しやすい点も支持されています 。
夏の行事や帰省シーズンに合わせて届くと「おもてなし用」にそのまま冷蔵庫へストックできる利便性があり、「夏の手土産」として多くの世代に受け入れられているのです。
幅広い世代に愛される普遍的な人気
ビールは、嗜好品の中でも最もポピュラーなアルコール飲料の一つであり、60代以上のベテラン層から20代の若年層まで幅広く愛されています。
特に定番ブランドは世代を問わず認知度が高く、ギフトとして外れにくい安心感があります。
また、近年は「インスタ映え」や「クラフトビールブーム」の影響で、若者世代にもビールギフトの需要が高まっており、「飲み比べセット」や「限定醸造品」に関心を寄せる層が増加しているのも特徴です。
相手の好みを問わず選びやすい安心感
贈答先がビール愛好家かどうか分からなくても、大手メーカーの定番銘柄は無難に喜ばれます。
さらに、箱入りの詰め合わせセットには複数の銘柄が含まれていることが多く、一つのギフトで数種類の味を楽しめるため、「好みが分からない相手にも安心して贈れる」というメリットがあります。
ビールの文化自体が成熟している日本では、贈答用としてのラインナップが充実しており、相手の居住地域や家族構成を問わず喜ばれるギフトとして選択しやすいです。
常温保存できるため夏場でも安心
ビールは缶・瓶に封入されているため、常温保存が可能であり、冷蔵庫のスペースを圧迫しにくいです。 夏の猛暑でもクール便を利用すれば温度変化を抑えられるため、遠方の贈答先への配送も安心して行えます。
この保存性の高さは、他の消え物ギフト(生鮮食品・果物など)と比べても長所として評価されており、「夏でも気軽に受け取ってもらえる」という理由でビールギフトを選ぶ家庭や企業が多いです。
(※Repubrewでは缶による流通のみです。また一部常温保存できないものもございます。)
個包装された缶・瓶による手軽さです
贈答用ビールは缶・瓶1本ずつが個包装されているため、保管場所を気にせず、そのまま冷蔵庫に並べられる点が便利です。
また、開封後すぐに冷やした状態で提供できるため、家族や来客が集まった際にすぐ呑むことができるのも魅力。
特に複数本セットの商品は段ボール箱に入っており、取り出しやすい構造になっているものが多く、受け取り後の取り扱いが非常に簡便です。
(※Repubrewでは1本ずつの個包装は承っておりません。ご了承いただけますと幸いです。)
Repubrew厳選!
お中元におすすめなクラフトビール3選!
ここではお中元のギフトでおすすめなRepubrewの定番人気缶クラフトビールを3つに厳選してご紹介させていただきます。
1.Repubrew大定番の「69IPA」

リパブリュー定番の69IPAは代表的なアメリカンIPAで、とても人気のあるビアスタイルです。伝統的な英国式IPAと比較すると、よりフルーティーで鮮烈なホップの香りが特徴です。
シトラスや松の香り、さらにはトロピカルフルーツのニュアンスが感じられることが多く、爽やかさと苦味のバランスが絶妙です。
2.ドライな喉越しが気持ちいい「本生」

イタリアンピルスというスタイルのラガーでキレがあります。缶での販売にはなるものの、タップに負けないくらいのフレッシュさがあります。
ぜひ冷蔵庫でキンキンに冷やしてから飲んでいただきたいです!
3.ハーバルで苦味しっかりな「DANK BOY」

とにかくハーバルで苦味しっかりのペールエール「Dank Boy」長らく樽限定商品として展開しておりましたが、この度、無事に缶での販売を開始しました。
グラッシー感と松っぽさと少し甘い香りが混ざったようなホップが特徴的なアロマですが、アルコール度数が控えめなので、飽きることなくグビグビ飲めてしまうのも魅力。
まとめ
いかがだったでしょうか?「土用の丑の日」「お中元」どちらも日本の夏に欠かせない重要なイベントです。この記事を参考に、あなたも大切な人へ感謝を伝えてみませんか?
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